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国会での活動

国会での活動 − 国会質問その他

【10.05.21】倫選特でコスト削減ありきの投開票所経費削減を厳しく批判

 2010年5月21日、佐々木憲昭議員は、政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会で、国政選挙の執行経費基準法の改定に関して、コスト削減ありきで国政選挙投開票所経費の大幅削減を迫っていることを厳しく批判しました。
 原口一博総務大臣は「開票は遺漏ないようにしたい。コスト追求ありきではいけない」としつつ、「無駄の見直しは必要でご理解いただきたい」と答えました。

   この法律は、国政選挙の施行に必要な地方公共団体への委託費の基準を定めています。今回の改定では、投票所と開票所の経費を大幅に減らし、全体で約80億円を削減しようとしています。民主党政権が行う「事業仕分け」での評価を反映させたものです。
 佐々木議員は、「『事業仕分け』の議論で、『経費削減のためには、投開票時間を削減すべきだ』という乱暴で本末転倒な意見まであった。コスト削減を強調しすぎるとマイナスの方が大きい。削るなら政党助成金の廃止だ。各党の毎年の積み残しを返納させるべきだ」と強調しました。
 原口大臣は、「政党助成金について残ったものをどうするかは省内で検討してみたい」と答弁しました。
 佐々木議員は「投票所・開票所経費の大幅削減は、民主主義の根幹である選挙の公正性・公平性が担保できるのか不安を覚える」と指摘しました。

 さらに、2009年の総選挙で全国の投票所のうち約3割が投票所時間の短縮を行っていたことが、佐々木議員の質問で明らかになりました。
 投票所数が減り、1998年参院選と比べ09年総選挙では2,439か所も少なくなったことも明らかになりました。
 遠のく1票に、佐々木議員は「民主主義の根幹である選挙の公正・公平を損ないかねない」と指摘しました。  

 98年から投票時間は、環境向上のために2時間延長されました。時間の繰り上げなどは、公職選挙法(40条1項)の規定で、投票に支障を期さないと認められる特別の事情がある場合に限り行うことができます。
 田口尚文・総務省自治行政局選挙部長は、98年参院選の際、投票時間の変更を行ったのは全国で2,966か所(全投票所の5.6%)、09年総選挙では15,414か所(全投票所の30.2%)であると答弁。
 投票時間の変更の理由は、(1)地域住民の生活パターンが早朝から昼にかけて集中している (2)高齢者が多く夕方から夜間にかけての投票に危険が伴う (3)道路事情や公共交通機関の状況等により夕方から夜間にかけての交通事情が悪いことを上げました。
 佐々木議員は「(理由が)当てはまならない方もたくさんいる。そういう方の投票時間を奪うことになり、有権者が投票しやすい環境を整え国民の権利を保障することに逆行する」と指摘。今回の経費の大幅削減によってさらに拍車がかかるのではないかという危惧を表明しました。

   原口大臣は、投票時間の変更について「同じ問題意識をもっている。繰り上げについて厳正な対応をするように各選挙管理委員会に要請をしている」と答弁。
 佐々木議員が「本来、全国一律で行われるべき国政選挙で自治体によって投票時間がバラバラであることは、投票の機会の公平が確保されていると言えるのか」と批判。原口大臣は「地域でこれだけ差があるというのは厳正な対応を本当にしているのか。あらぬ疑いをかけられることがあってはならない」との認識を示しました。


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